マーリン 過去

かつて、ブリタニアには、

魔神族 にも、女神族 にも与せず

栄華を誇った都が存在していた。

優れた人間の賢者 たちが住む都。

べリアルイン

そこでは究極の魔術の研究と称して…

上位の魔神族や女神族に対抗する兵器として、

魔術の才能をもつ人間の子供たちを被検体として、

実験を繰り返していた。

その中で 極めて強く
特異な魔力を持って
生まれた子供が マーリン 』

賢者たちを凌駕するほどの

才能と才覚を持つ 生まれ持っての天才児。

しかし 中身は……

親への愛情に飢えた幼子 にすぎませんでした

『 ところが実の親たる 賢者の長が
与えたのは 書物の山と実験の日々
…嫌気が差した彼女は
ある日 とうとう脱出… 』

泣きながら、あてもなく彷徨い歩き、

心は疲弊しながらも…

べリアルインからの追っ手

かわし逃げ続ける マーリン!!!

……だが、ついに追い詰められ、

再び 監獄同然の日々へ逆戻り………

そう覚悟したマーリンを救ったのは、

1人の少年 だった。


『 それが魔神族 メリオダス… 』

メリオダスが優しく差し出してくれた手に、

彼女(マーリン)の心は満たされる。

誰からも決して与えらなかった 「愛情」 に…。『 メリオダスと会う度に
その感情は高まり 徐々に
特別なものへと変化 したのです…

しかし、メリオダスは…

いつまでたっても 幼い姿のままの自分

女としては見てくれない…。

マーリンは悩み、考え、決心した!!!

少女の姿を捨てて、

「大人の女へ」 と生まれ変わり…

その肉体を留めるべく、流れる刻を止めた。

『 メリオダスの心を 永遠に
自分へ向けさせるために… 』

…しかし……!!!

次に、メリオダスがマーリンの下へと訪れた時…

マーリンの想い は報われることなく、

一瞬で奪われてしまった…!!!

『 女神族エリザベスに… 』

驚き… 悲しみ… 怒り… 嫉妬…

あらゆる感情が 幼いマーリンを襲う!!!

『 …けれど どうしても二人を
嫌いになることはできなかった 』

マーリンは、自らの意志で

「べリアルイン」 に戻り…

心に空いた穴 を埋めるように……

あるとあらゆる知識を貪り喰らい始める。

それでも、心の飢えが満たされることはなく、

苦しみ続けた ある日…

賢者たちの噂話 から、

とある 「存在」 を知ることになる。

『 「混沌」 …遥かなる古
星々の間に誕生した力の意志… 』

混沌は、まずこの世界を造り出すと、

「最高神」「魔神王」 ……

3番目に 「神樹」 を生み落とす。

やがて、それぞれの神々は……

最高神 ⇒ 天界と女神族を…。

魔神王 ⇒ 魔界と魔神族を…。

神樹 ⇒ 妖精界と妖精族を造り出す。

混沌は、4番目に、「巨人族」 を造るが…

力に溺れ傷つけあうことしか知らない、

野蛮な種族に幻滅して… その後に、

「人間」を造り出す。

優しさと冷酷さ、勇気と臆病さ…

愛情と憎悪、美しさと醜さ…

混沌(じぶん)に最も近い、

不完全ながらも 完璧な種族!!!

混沌の為す術に、最高神と魔神王は嫉妬し危惧する…。

いずれ、生み出した種族が、

混沌を敬愛し始めるのではないかと…。

全てを、母たる混沌に奪われるのではないかと…。

結託した 最高神 & 魔神王 は、

「混沌」 を封印することに成功する。

この話を聞いたマーリンは、

三千年もの間、ひたすら

「混沌」を復活させることを目的 として生きてきた。

『 無限とも言える未知を
生み出す混沌を 復活させる
ことができれば きっと
心の飢えを満たしてくれると信じて… 』

…けれど、 「混沌」の復活 には、

様々な条件が必要だった。

魔神王の討伐 もその一つだが…

そのために、マーリンは、

〈七つの大罪〉 をも利用してきた…。

・魔神王と最高神を封印するために、

 巨人の名工 ダブズに、

「常闇の棺」 を造らせたこと。

・魔神王復活のため…

 最初の戦いで、

 わざと 時間停止の魔法を遅らせた こと。

・一度、メリオダスが解いた…

エリザベスの呪い を再発動させたこと。

・最後の魔神王との戦いで、

〈七つの大罪〉の合技

 湖に撃ち込ませたこと…。